2012年10月19日金曜日

黄泉の国へ行き、また帰ってくる。


ゆうべの村椿菜文さんの詩につけた影絵と音楽の世界は、黄泉の国まで泳ぎ、そこで星と海に抱かれ、また帰ってくるというもので、同じように心が旅したぼくは終わってから家についてもなんだか興奮がさめないままで深くは眠れませんでした。

本番前に村椿さんとの話の中で、表現することは、黄泉の国へいったきりではなく、帰ってこなければ物語にはならない、、というようなことを話しました。わたしはこちらがわに家族があるから戻らなければいけないとも話されていて、ぼくは深くうなずいたのです。

いったままの表現の凄さも十分知ってはいるし、そこにはとてもマジカルなことも起こりやすいのですが、それだとどこか片手落ちになっている気がします。帰り道を用意することが表現者には必要で、他者に伝えるためにはシラフの状態でなければいけないと思います。

とは言っても、翌日ぼくの心はここではない何処かを泳いでいましたから、地に足つけるため、近所を散歩し、おしゃべりをし、ラーメンを食べて、やっとこさ落ち着きを取り戻したのです。

さて21日の日曜日は大阪中之島での水都で切り絵師となって仕事をしてまいります。天満橋からすぐの大川の中州の公園で昼から切っていますので遊びにいらしてくださいね。水都 Aozora CARNIVAL